「達磨像 Portrait of Bodhidharma」日本‐江戸時代‐白隠慧鶴

「達磨像 Portrait of Bodhidharma」日本‐江戸時代‐白隠慧鶴

「達磨像」は、日本の江戸時代(1615年から1868年)中期に活躍した日本の禅僧であり、また画家でもある白隠慧鶴(はくいん えかく)によって描かれた掛け軸です。白隠慧鶴は、禅宗の僧侶でありながら、絵画も得意としており、その作品は禅の教えや精神を視覚的に表現しています。

この「達磨像」は、墨を使った紙に描かれたものであり、掛け軸として飾ることができるように作られています。達磨は、禅の開祖として知られており、彼の姿はしばしば禅宗の修行や悟りを象徴するものとして描かれます。

白隠慧鶴の達磨像は、墨の線や筆使いを通じて、シンプルでありながらも力強く、達磨の内面の静けさや瞑想の精神を表現しています。このような作品は、日本の禅文化や芸術の一部として、禅の教えを視覚的な表現として理解する手助けとなっています。

白隠慧鶴は影響力のある僧侶であり、多作な画家でした。彼の作品は力強く、時にはユーモラスであり、彼の教えの中で重要な役割を果たしていました。彼の晩年には、禅の教えを中国に伝えたとされる、インド出身の僧である菩提達磨(日本語では達磨)の半身像が何十点も作られました。これらの作品には様々なメッセージが描かれており、最も一般的なのは「自己を見つめて仏になれ」という明確な教訓を伝える中国語の四文字です。

しかしながら、この作品の銘文はより謎めいており、不完全なようにも見えます。「どんな角度から見ても…」という意味で、銘文は解釈の余地を残しています。白隠の教えでは、彼は公案(こうあん)と呼ばれる矛盾した対話の実践に焦点を当て、それを熟考することで突然の覚醒をもたらす可能性があります。

「達磨像 Portrait of Bodhidharma」日本‐江戸時代‐白隠慧鶴
Hakuin Ekaku (Japanese, 1685–1768) Portrait of Daruma, Japan, Edo period (1615–1868) Hanging scroll; ink on paper; Image: 45 7/8 x 21 1/4 in. (116.5 x 54 cm) The Metropolitan Museum of Art, New York, Gift of Florence and Herbert Irving, 2015 (2015.500.9.3) http://www.metmuseum.org/Collections/search-the-collections/78145

画像出所:メトロポリタン美術館

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