「江戸時代、グリ彫金具脇指拵」は、江戸時代の日本における脇指(短刀の装飾品)拵えに関する情報です。以下はその詳細です。
- 製作者:尾張関(Owari-Seki):この脇指拵えは、江戸時代の17世紀に活動した尾張関という名前の職人によって製作されました。尾張関は刀剣やその装飾品の制作で知られ、その作品は高い評価を受けています。
- 材料:この脇指拵えはさまざまな材料で作られており、鋼(Steel)の刃、木(wood)の柄、漆(lacquer)仕上げ、エイの皮(same)、ひひろ銅(hiirodō、銅合金)、鍮(copper-gold alloy、shakudō)などが使用されています。これらの材料は、装飾品の美しさと耐久性を高めるために組み合わせられました。
- グリ彫金具:この脇指拵えは、彫刻(彫金)が豊かに施されており、特にグリ彫金具が目を引きます。グリ彫金具は、細かい彫刻技術によって作成され、美しいデザインが表現されています。装飾的な要素やシンボルが金具に取り入れられ、独自の美的価値を持っています。
- 用途:脇指拵えは、刀の柄に取り付けられ、柄の装飾としての役割を果たしました。また、武士階級の身分や好みに応じてさまざまなデザインが選ばれました。
江戸時代の脇指拵えは、武士の刀剣に対する高い美的価値と装飾品へのこだわりを示すものであり、その製作者や時代背景を反映しています。このような装飾品は、日本の武士文化と工芸の一部として高く評価されています。
この装飾は、多重の交互の層から成る銅金合金(赤銅、しゃくどう、shakudō)と濃赤の銅(ひいろ銅、hiirodō)製の金具を特徴としており、これらはらせん状に彫刻されて層を表現しています。この技法は「ぐり彫り(guribori)」と呼ばれ、漆器の技術に起源を持っています。ぐり彫り金具と一致するセットで装飾された刀は珍しいものです。鞘には、梅の花(日本語:梅花、かいらぎ)に似た突起がある種類のエイの皮が使用されています。これは黒漆で塗られ、その後磨かれて、テクスチャの一部が露出するように仕上げられています。刀身には署名はありませんが、江戸時代初期(17世紀)の尾張関(Owari-Seki)の刀匠に帰属されます。
画像出所:メトロポリタン美術館
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