「スペイン国王のフェリペ2世」は、イタリア出身でスペインで活動した彫刻家ポンペオ・レオーニ(Pompeo Leoni)による作品です。制作年代は16世紀後半で、スペインの文化に属します。この彫像は大理石で制作されており、寸法は縦97.5センチメートル、横63.5センチメートルです。
この彫像は、スペインのフェリペ2世の姿を表しています。彼は16世紀にスペイン王国を統治したハプスブルク家の国王であり、スペインの黄金時代の中心的な人物の一人です。彫像は王の肖像として描かれており、フェリペ2世の厳粛な表情や王家の威厳が見て取れます。ポンペオ・レオーニは、彫刻の技術において非常に優れた作家であり、彫像の細部や表情の表現に力を注いだことがわかります。
この彫像は、スペインの宮廷や王室のコレクションの一部として制作され、おそらくは宮殿や公共の場所に展示されるために作られたものでしょう。その存在感と優美さにより、フェリペ2世の統治の象徴としての役割を果たしています。ポンペオ・レオーニは、父親であるレオーネ・レオーニ(Leone Leoni)の作品を多数完成させ、それらはスペイン宮廷向けに制作され、また自らがデザインした多くの委託作品もフェリペ2世のために制作しました(在位:1556年–1598年)。この彫像では、王は金羊毛騎士団の鎖とバッジを着用しています。
画像出所:メトロポリタン美術館
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