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【眠るエロスの青銅像 Marble head of a Ptolemaic queen】古代ギリシャ‐ヘレニズム期
「眠るエロスの青銅像」は、ギリシャの文化に属する彫刻作品で、紀元前3世紀から2世紀のヘレニズム期に制作されました。この彫刻は、青銅で作られており、寸法は約41.9 × 35.6 × 85.2センチメートル(16 1/2 × 14 × 33 9/16インチ)、重さは約124.7キログラムです。台座を含めた高さは約45.7センチメートル(18インチ)です。眠るエロスの青銅像は、エロス(ギリシャ神話の愛と情熱の神)が眠りに落ちている様子を描いています。彼の体のポーズや表情は、静けさと穏やかさを表現しています。この彫刻は、ヘレニズム期の芸術の特徴であるリアルな表現と感情の豊かさを示しています。
彫像の台座は、彫刻を安定させるだけでなく、作品全体の美しさを引き立てる役割を果たしています。彫像自体の細部や質感、そして台座の装飾は、彫刻家の技量と芸術的な創造性を示しています。
「眠るエロスの青銅像」は、古代ギリシャの美的センスと神話的なテーマに基づいて制作された貴重な彫刻作品であり、その優美さと洗練されたデザインは、現代の観賞者にも魅力を与えています。
この壮大な頭部は、頂部と後頭部を覆っていたベールが現在は失われているものの、主権的な平静さと力の印象を与えます。特徴は、紀元前4世紀後半に典型的な完全に古典的なスタイルで鋳造されていますが、顔は十分な個性で刻まれており、肖像画として識別することができます。おそらくそれは、アレクサンドロス大王の死後の紀元前323年から、クレオパトラ7世の自殺によるエジプトのローマによる併合の紀元前30年まで、エジプトを支配したマケドニアのギリシャ人の一連の王朝であるプトレマイオス朝のメンバーを表しています。最近、この頭部は、紀元前278年から紀元前270年の彼女の死まで兄であるプトレマイオス2世と共同で統治したアルシノエ2世として確認されました。女王は生前、王朝の支配者の信仰崇拝の一部であり、彼女の死後、彼女の兄によって独立した神に変身しました。彼女はイシスと関連付けられたエジプトの女神として、また彼女自身の聖域と祭りを持つギリシャの女神としても崇拝されました。この強く理想化された頭部は、古典的なヘラやデメテルのイメージに似ており、おそらく後者の崇拝と関連していたでしょう。
画像出所:メトロポリタン美術館
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