カテゴリー:2◆西洋美術史
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光沢の奥に潜む静謐――ジョン・シングルトン・コープリー《アン・ティング(トーマス・スメルト夫人)》にみる植民地肖像画の精神若き画家が描いた「品位」と「存在」のはざま
18世紀半ばのアメリカ、まだ独立の理念も萌芽に…
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「抑えきれぬ力の瞬間――アンリ・ルニョー《アウトメドーンとアキレウスの馬》にみる近代アカデミズムの臨界」
暴走する自然と人間の意志、その交錯としての美術
19世紀後半のフランス絵画において、アンリ・ルニョー…
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「未来を見据える眼差し――ギルバート・ステュアート《ドチェスター高地のワシントン》における英雄像の再構築」市民的徳性と記憶の造形としての肖像画
アメリカ独立の記憶は、しばしば戦場の喧噪よりも、静かに立つ一人の人物…
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崇高なる哀悼の光──ベンジャミン・ウエスト《聖ステファノの遺骸を運ぶ敬虔な人々》にみる新古典主義と信仰の精神理性と感情のはざまに生まれた宗教的崇高さの造形
ベンジャミン・ウエストの《聖ステファノの遺骸を運ぶ敬虔な…
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光の肖像――ジョージ・P・A・ヒーリー《チャールズ・モーリー夫人》にみる静謐の美学
19世紀アメリカ上流社会と女性像の象徴としての肖像画
19世紀のアメリカ――産業の勃興とともに新たな富裕層が生まれ、社会…
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異国の眼差し―黒田清輝《自画像(トルコ帽)》にみる自己の誕生他者の地で「私」を描く―近代日本洋画の黎明における主体のまなざし
静かな画面の奥から、ひとりの青年がこちらを見つめている。暗い背景の中に浮かび上がる顔…
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「湿潤の光、生成する風景――黒田清輝《大磯》にみる外光と日本の呼吸」
明治三〇年(一八九七年)に描かれた黒田清輝《大磯》は、単なる小品風景としてではなく、外光派の理念を日本の大気と感性に根づかせようとする試行の場…
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光の都市ヴェネツィア―ターナーが見た幻視の水上風景―
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーの《ヴェネツィア―サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会のポーチから》は、単なる風景画ではない。それは、水と光のあいだ…
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光の詩人、日常の岸辺にて
ターナー《コーンウォール、ソルタッシュの渡し船》をめぐる印象
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーの絵画の前に立つとき、私たちはいつも「光」の中へと導かれる。だがそれは単に自…
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鏡の前の異国 ― アルフレッド・スティーブンス《着物》に見る視線と夢想
アルフレッド・スティーブンスの《着物》(1872年)は、19世紀ヨーロッパにおけるジャポニスムの爛熟を象徴する作品であり、同時にオランダ1…
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