「聖ヨハネ・バプティスト」は、ホアン・マルティネス・モンタニェスによる作品で、1620年から1630年頃に制作されました。この彫刻は、スペインのセビリア文化に属し、彩色された木製で金箔が施されています。全体の寸法は、高さ約154センチメートル、幅約75.2センチメートル、奥行き約70.2センチメートルです。

「聖ヨハネ・バプティスト」は、バプティスト派の聖人であり、その姿は彼の典型的なアトリビュートである子羊や水を持って描かれることがよくあります。この彫刻は、その特徴的な姿勢や表情、そして細部まで緻密に彫刻された衣服で特徴付けられています。

ホアン・マルティネス・モンタニェスは、セビリア派の彫刻家として知られ、バロック期のスペイン芸術の中心地であるセビリアで活動しました。彼の作品は、高度な技術と宗教的な感情の表現で称賛され、彼の聖人像は特にスペインの教会や修道院で広く崇拝されています。

ホアン・マルティネス・モンタニェスは、17世紀前半のスペイン最大の彫刻家の一人でした。セビリアを拠点に、彼は多くの木製の彫像や浮彫を彫り、彩色して、故郷の地域の教会や新世界へ発送するための大きな祭壇画「レタブロ」に統合しました。

彼の作品の中で、彫刻家としての彼の得意分野は、単独の立ち姿や座った姿であり、通常はがっしりとした体格で、自然なポーズを取り、豪華な衣服に身を包んでいました。彼はこれについて次のように述べています。「彫像が彼らの設置場所から離れているとき、それらを理解しないか悪意的に批判する人々によって見られる外見について、私たちは一度彼らがそれらの場所に置かれると非常に効果的になると言います。そして、もしそのようなたくさんのドレープがなければ、遠くのコンパートメントに置かれたときに非常につまらない見えるでしょう。

彼の作品は、現代の視点から見ても、彼らの元の文脈から取り外されている場合でも、強力な彫刻的形態を持っていますが、アーティストの構想にとって元の教会の設定がいかに重要であるかを覚えておくことが重要です。美術館の「聖ヨハネ・バプティスト」像は、スペインや南アメリカ以外のコレクションでの希少な作品であり、これらのポイントを示しています。彫刻は、力強い体格を持つ成熟した男性であり、腰にロープで結ばれた茶色の短いチュニックを着ています。彼の左手は岩の上に休み、右手は体を横切って指をさします。このジェスチャーは、おそらくヨハネ・バプティストが作られた修道院教会の祭壇に欠けている羊または「見よ、神の子羊」というメッセージのバンダロールの上部を指しています。ヨハネの左足の下には、彫られた穴があり、地面に刺さって彼の左肩に伸びています。セビリアのサンタ・ポーラ修道院にある聖ヨハネ・バプティストの祭壇（1635年〜1637年）は、これがどのように見えたかを示しています。彫り込まれた特徴は、薄い割れ目のあるゴート、額の上の髪の結び目、そして長い乱れた髪の束、しわが寄せられた額、直線的で微妙に彫り込まれた眉です。スペイン杉材で作られた彫刻は、数世紀にわたってかなり良好な状態を保っていますが、右手のいくつかの指が再彫刻され、右腕が再接合されています。