この「彫刻紋円筒形容器」は、メソアメリカ、具体的にはグアテマラかメキシコ地域において、マヤ文化に属する作品です。制作された時期は8世紀で、陶器製であり、表面にスリップ(陶器の表面を滑らかにするための粘土液)とスタッコ(石灰と粘土などを混ぜた塗料)が用いられています。高さは約14センチメートルです。
この円筒形容器は、その彫刻紋が特徴的です。細かな彫刻が施された表面には、マヤ文化特有のシンボルや装飾が見られます。彫刻はしばしば宗教的、神話的な物語を表現しており、この容器が特定の儀式や祭りに使用された可能性が考えられます。
陶器製でスリップやスタッコが用いられたことから、当時の技術や工芸の進歩が窺えます。彫刻や装飾から、マヤ文化の宗教的、社会的な側面についての洞察を得ることができ、このような作品はその時代の文化や信念に関する貴重な情報源とされています。
画像出所:メトロポリタン美術館
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