【景徳鎮窯青花西廂記故事図長頸瓶 Vase with scenes from Romance of the West Chamber】中国‐清代康熙時代‐景徳鎮‐西廂記
「景徳鎮窯青花西廂記故事図長頸瓶」は、中国の清代康熙時代(1662年から1722年)に景徳鎮で制作された作品です。この瓶は透明な釉薬の下にコバルトブルーで描かれた青花装飾が特徴の陶磁器であり、『西廂記』という物語を描いた図柄が描かれています。
青花装飾は、陶磁器に鮮やかな青色をもたらし、細部まで美しく表現することができる技術であり、この瓶にはその技法が用いられています。『西廂記』は中国の古典文学であり、恋愛や冒険、愛と困難を描いた物語です。この物語を瓶の表面に描くことで、芸術的な価値を高め、鑑賞者に物語の魅力を伝える役割を果たしています。
景徳鎮窯は、中国で最も有名な陶磁器の産地の一つであり、特に青花装飾で知られています。このような作品は、当時の高度な技術と美的感覚を示すものとして、非常に価値が高く評価されています。
この花瓶の場面は、おそらく中国で最も人気のある恋愛劇である『西廂記』から来ています。王實甫(約1260年-1336年)によって書かれたこの劇は、二人の運命に翻弄される恋人の物語を語っています。張公は貧しい若い学者であり、崔莺莺は高官の娘です。この花瓶に描かれているようなロマンチックな出来事やドラマチックな困難を経て、二人の恋人は最終的に結婚します。
画像出所:メトロポリタン美術館
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。