「団七九郎兵衛」は、江戸時代の浮世絵の作品で、歌川国升という浮世絵師によって1850年に制作されました。この作品は「錦絵」と呼ばれる木版画で、和紙にインクと色彩を使用して描かれています。縦長の中判サイズで制作されており、浮世絵の一形態である錦絵の特徴である多色刷りが用いられています。
団七九郎兵衛は、その時代における日本の文化や風俗を表現した作品の一つです。浮世絵は当時の日本社会の様子や人々の日常生活、歌舞伎や芸者などの娯楽文化を描写するのによく使われました。団七九郎兵衛の作品も、その時代の特定の人物や場面を描いている可能性があります。
歌舞伎の大スター、四代目歌右衛門が、団七の激しい行動を描く仇討ち物の演劇に出演しています。この演劇では、常に彫りの深い刺青を入れた団七が描かれることがありますが、ここでは彼の腕だけが露出しています。国升という浮世絵師については詳細なことはあまりわかっていませんが、彼は裕福な家庭に生まれ、江戸で歌川国貞のもとで版画デザインを学び、その後大阪に戻り、浮世絵の制作を支援しました。
画像出所:メトロポリタン美術館
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