「伝教大師(最澄)像」は、作者不明の作品です。江戸時代初期、18世紀初頭に制作されました。絹にインク、色彩、金を使用した掛軸(掛け軸)として作られています。
この作品は、伝教大師最澄を描いたものです。彼は日本の仏教における重要な宗教家であり、初期の天台宗の開祖です。絹に描かれた掛軸は、墨や色彩、金を駆使して最澄の姿を表現しています。
最澄の肖像画は、彼の仏教への貢献や教えを称えるものであり、彼の尊厳と深遠なる教えを表現することを目的としています。このような掛軸は、当時の日本において宗教的な尊重と尊敬を示すために制作され、広く尊ばれました。
この想像された肖像は、767年から822年に生きた僧侶最澄(戒顕)、戒顕大師とも呼ばれ、画面の前に中国風の彫り漆の椅子に腰を下ろしています。最澄は天台宗の初代の日本の祖師であり、その教えは中国の天台宗に基づいています。ここで目立つ中国風の描写は、最澄が804年に中国を訪れ、密教の教本や天台宗の祖師の肖像画、儀式用具を持ち帰ったと伝えられることを思い起こさせます。伝説によれば、最澄の系譜は中国の皇帝にまで遡るとも言われています。
画像出所:メトロポリタン美術館
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。