銅立人像-二号祭祀坑-総合館-三星堆博物館-広漢市-徳陽市-四川省

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「銅立人像」は、196年に中国の三星堆遺跡の二号祭祀坑から発見された青銅製の人物像です。この人物像は、高さ約2.62メートルあり、その存在は三星堆文化の高度な青銅技術と工芸の精巧さを示しています。この像は、立っている男性の姿を表現しており、彫刻の細部や装飾品の豊富さが注目されています。三星堆文化の儀式や宗教的な意味を持つ可能性も考えられており、その詳細な意義については研究が進められています。

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  1. 青銅製
    高262.cm 幅64.1 奥行57.0
    四川省三星堆遺跡の二つの坑からは、多数の青銅製の人頭像や仮面が出生しているが、全身をかたどった大型の像は、この一体のみである。まず、極度に痩身で、手が異様なまでに大きいのが印象的である。
    顔の表情は、他の人頭像とはは同じであるが、より一層厳粛な雰囲気をただよわせている。太い眉の下に、稜線をもつアーモンド形の大きな目が顔いっぱいに作られ、鼻の頭は三角形にとがり、口は大きく、硬く結ばれた口元は少し下がっている。顎は角張り、その下の首は太く長い。耳には雲気文が施され、耳たぶに耳飾りをつけたと思われる円い孔があけられている。
    頭上には、回字文のある冠をかぶり、冠の上部は、前半分だけにさらに花弁状に外に開かれた飾りがついている。その左右の円形の文様は、三星堆の青銅器によく見られる目をモチーフとしたものかと思われる。
    後頭部に二つの方形の孔があいているが、ここには三星堆の人頭像に見るような髪飾りがつけられしていたものと思われる。また、背の中央部と右脇にも小さな方形の孔があいており、あるいはこれらは、光背のような何かの装飾品を背後に固定するためのものであったかも知れない。なぜなら、この立入像そのものは台座があって安定しており、これらの孔によって、他のものに固定する必要はないからである。鋳造時の型持ち(スへーサー)の跡とする説もある。
    衣装は3層からなっている。最上層は、袈裟状の前後に分かれた方形の布をはおっているようで、それは右肩のところに幅広の紐状のものでかけられ、上半身をおおっている。この布には、大きな手をもつ4組の龍の画像が描かれており、この人物の神聖な地位を表している。
    その下には、胸元で襟をあわせた長衣を着ている。そのすそは燕尾状になっている。下肢にあたる部分には、日を表現したとみられる大きな同字形の文様が見える。最下層は、膝下までの長い衣服で、すその部分に三角形状の帽子か冠をつけたと思われる獣面の倒置した像が描かれている。

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