【犬形装飾品 Canine Ornament】メキシコ‐メソアメリカ‐マヤ文化

【犬形装飾品 Canine Ornament】メキシコ‐メソアメリカ‐マヤ文化

「犬形装飾品」は、メソアメリカのマヤ文化に関連する7〜8世紀の作品です。貝(スポンディルス)でできた装飾品で、主にグアテマラやメキシコの地域で見つかりました。

この装飾品は犬をモチーフにしており、マヤ文化における犬はしばしば宗教的・精神的な象徴とされました。この装飾品はおそらく、特定の儀式や儀礼に使用されたり、あるいは特定の階級や地位の象徴として身につけられたりしたものと考えられています。マヤ文化では動物の象徴は重要であり、装飾品はその時代の社会的な地位や宗教的な信念を表現する手段として使われていました。

このオレンジ色の貝のペンダントは、四本足の哺乳類であり、おそらくは抽象化された犬を表しています。マヤの芸術家は、動物の輪郭を丹念に彫り、二枚貝のSpondylus princepsの片側を薄くし、そのシェルのカーブを利用して、犬の尾を見る者に向けて伸ばした後、尾と体の間の負の空間をドリルや形作りで創り出しました。シェルの内部の自然なリッジは、耳や四肢、生物の背中の毛のように見えるように処理されています。Spondylusや他の海産の貝は、マヤの支配者の装身具としての贅沢な素材として、遠くから輸入されました。

この犬は、鋭い歯を見せるために鼻を上げているように見える怒り顔をしています。凹みは目を示し、上顎と重い眉骨に囲まれています。この犬は動いているようにも見え、おそらく背中になっており、四肢を空中でバタバタさせているような、服従のポーズで描かれています。小さな穴が3つ開けられており、この貝の犬はペンダントとしてぶら下げられたり、衣服に縫い付けられたりしたかもしれません。マヤの芸術やテキストにおいて様々な媒体で広く登場する犬は、一族の重要なシンボルであったり、身に着ける者の名前の一部であったりする可能性があります。

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