この「ミケレット・ピストル」は、18世紀末から19世紀初頭にかけて活動したスペイン、特にバルセロナ地域の銃製作者であるLlorens TorrensとJacinto Jaumeandreuによって製作されたものです。このピストルは、1790年から1807年ごろに製作されたものと推定されています。
このピストルは、スペイン、特にバルセロナ地域の文化に根ざしたデザインを特徴としています。銃身や金属部分は鋼鉄製であり、装飾的な金属部品には金が使われています。木製の部品はクルミ材で作られており、その表面には豪華な彫刻が施されています。
寸法は次のとおりです：口径は16.89 mm（.665インチ）、重量は800 g（1ポンド12オンス）、全長は37.31 cm（14 11/16インチ）、銃身の長さは22.38 cm（8 13/16インチ）です。
このピストルは、典型的なミケレット・ピストルの特徴を備えています。火薬を点火するための独特のロック機構が備わっており、豪華な装飾や彫刻が施された外観も特徴的です。このようなピストルは当時のスペイン社会において高い評価を受け、特に貴族や軍人などの上流階級の間で人気がありました。
これは、新古典主義の装飾が施されたスペイン製の銃器の珍しい例です。特に注目すべきは、溝のある柱のような形状をした撃鉄や、明るく磨かれた鋼製のマウントに施された刻まれた鋼のビーズや浮き彫りの金の装飾です。
画像出所：メトロポリタン美術館
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