【アンヌとヨアキム聖家族　The Holy Family with Saints Anne and Joachim】スペイン‐グラナダ文化

「アンヌとヨアキム聖家族」は、1567年から1568年の間にディエゴ・デ・ペスケラによる制作された作品です。

この彫刻は、スペインのグラナダ文化に属する作品であり、木材を使用して彩色と金箔が施されています。全体の寸法は、高さ約158.4センチメートル、幅約106.4センチメートル、奥行き約10.2センチメートルです。「アンヌとヨアキム聖家族」は、聖アンヌと聖ヨアキムを含む聖家族を描いた作品です。木彫りは非常に細密に彫刻されており、彩色と金箔が施されていることで、豊かな装飾が際立ちます。作品は、聖家族の神聖な雰囲気を伝えるだけでなく、スペインの芸術の技巧と繊細さも示しています。

この作品は、ディエゴ・デ・ペスケラの芸術的才能と、当時のスペインの宗教的な文化に対する深い信仰の表れとして称賛されています。

このパネルは、グラナダ近くのロス・オヒハーレスの教区教会のために作られたレタブロから来ています。この教会は、聖母マリアの母である聖アンヌに捧げられていました。レリーフには、聖アンヌとその夫であるヨアキムが目立って描かれており、彼らはカトリックの信心において聖母マリアの無原罪の受胎を象徴していました。この崇拝はスペインで特に人気がありました。パネルは、16世紀半ばに作成されたもので、1881年に売却されるまでその場に残っていました。

1567年の委託記録によれば、レリーフはディエゴ・デ・ペスケラによって彫られ、彩色と金箔は他の専門家に委ねられました。表面は驚くほど良好な状態であり、レリーフはスペインのエストファド技法の模範的な展示であり、金箔とポリクロミーが鮮やかなパターンで相互作用しています。織物の文様は特に巧みに模倣されています。

彫刻家は、イタリア・ルネサンス美術の発展について明らかに認識していました。健康的なひょうたん形の幼児の幅広いフォームには魅力的な自然主義があります。同様に印象的なのは、聖母マリアと聖アンヌの優雅で流麗な体形です。