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【エマオへの旅と私に触れるな Plaque with the Journey to Emmaus and Noli Me Tangere】スペイン‐キリスト教
- 2024/3/6
- 04・初期キリスト教・ビザンティン美術
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「エマオへの旅と私に触れるな」は、およそ1115年から1120年頃にスペインのレオンで制作された作品です。この作品は、象牙を使用しており、一部に金箔が施されています。寸法は全体で約27 x 13.4 x 1.9センチメートルで、重さは約866グラムです。
作品は、聖書の物語である「エマオの旅」と「私に触れるな」を描いています。エマオの旅は、キリストが復活後に弟子たちと共に歩いたとされる物語であり、私に触れるなは、復活後のキリストがマグダラのマリアに対して言った言葉です。
象牙の彫刻は、非常に精巧で繊細であり、キリストと弟子たち、およびマグダラのマリアが描かれています。この作品は、当時のスペインの美術と宗教的な芸術の傑作の一つであり、キリスト教の物語を象徴的かつ美しい形で表現しています。
福音書によれば、イエスは復活後、数回にわたって弟子たちに現れました。その中には、エルサレムからエマオへの道での出来事も含まれています。このプラークの上部に描かれた出来事では、弟子たちはイエスの磔刑を嘆き悲しむ一方で、イエスは自らの犠牲の贖いの性質を説明します。下部には、最初はイエスを庭師だと思い込んでいたマグダラのマリアにイエスが現れる様子が描かれています。彼女がイエスを認識すると、イエスはまだ昇天していないので彼女に触れないように告げます(noli me tangere)。
渦巻くようなドレープ、伸びた身体、強調されたジェスチャーは、これらの奇跡的な出来事のドラマを伝え、このプラークを巡礼路上の重要な王都であるレオンで製作された作品に関連付けます。この貴重な象牙の彫刻は、おそらくイエスの生涯の他の場面で装飾された遺骨箱のような大きなアンサンブルの一部でした。
画像出所:メトロポリタン美術館
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