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【グリフィンの青銅頭 Bronze head of a griffin】古代ギリシャ
この作品は、古代ギリシャの文化に属する「グリフィンの青銅頭」であり、制作年代は紀元前7世紀の第3四半期に位置します。グリフィンは、ギリシャ神話や古代の文化で広く知られる伝説上の生物で、獅子の身体と鷲の頭と翼を持つハイブリッドな存在とされています。
この青銅の頭部は、グリフィンの特徴的な要素を捉えており、鷲のようなくちばしや鋭い目、獅子のような鋭い歯などが表現されています。そのサイズは高さ約25.8センチであり、手のひらに収まる程度の小さな作品です。
青銅は古代ギリシャで広く使用された貴重な素材であり、この作品の制作には高度な鋳造技術が必要であったことが考えられます。グリフィンは古代ギリシャの芸術や神話において重要な役割を果たし、その象徴的な意味合いから、このような彫刻や装飾品が制作されたと考えられています。
青銅製の三脚や円錐形の台座に置かれた鍋は、紀元前8世紀から6世紀にかけてギリシャの神殿に奉納された最も壮大な奉納品の1つでした。鍋の縁には鋳造された青銅のグリフィンの頭がよく飾られており、これらは鍋の肩から長い青銅のネックで外側に突き出ていました。奉納された鍋の中には、巨大なものもありました。ギリシャの歴史家ヘロドトスは、リュディアのクロイソス王のために作られた2,700ガロンを保持できる鍋や、サモス島に奉納された巨大な跪く姿勢の人物が支える鍋などを記述しています。現在、これらの鍋からの青銅製のグリフィンの頭が600以上知られています。ほとんどは、オリンピアのゼウスの神殿やサモス島のヘラの神殿で発見されました。この巨大な頭は、最高のものの1つです。
画像出所:メトロポリタン美術館
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