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【飛ぶエロスのテラコッタ像 Terracotta statuette of Eros flying】ギリシャ‐ヘレニズム時代
- 2023/12/30
- 03・ギリシア・ローマ美術
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この「飛ぶエロスのテラコッタ像」は、紀元前200年から150年ごろのヘレニズム時代に、ギリシャのアジアマイノル地域、具体的にはミリナで制作されたものです。テラコッタで作られており、高さは約25.7センチメートルです。
この像は、ギリシャ神話の愛と情熱の神であるエロスを描いたもので、彼が飛翔している様子が表現されています。エロスは翼を広げ、軽やかに空中を舞っている姿が特徴です。
この作品はヘレニズム時代の芸術の一例であり、テラコッタ彫刻の技術と精巧なデザインが見られます。エロスの表情や身体の流れるような動き、繊細な装飾は、当時の芸術の高い水準を示しています。この像は、ギリシャの美的価値観とエレガントなデザインの優れた例と言えます。
エロスは太い花輪をかぶり、わずかなクラマイス(マント)を身に着け、翼を持つ少年期の青年として描かれています。このタイプは、紀元前3世紀後半から始まったミリナでの長い歴史を持っています。この精巧に表現されたテラコッタのスタイルは、おそらく第2世紀前半に隆盛を極めた近くのペルガモン市に位置するアッタロス朝の支配する王国の拠点であるペルガモン学派の彫刻の影響を反映しています。
画像出所:メトロポリタン美術館
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