【景徳鎮窯粉彩皮球花紋碗 Bowl with decorative medallions】中国‐清代嘉慶時期
「景徳鎮窯粉彩皮球花紋碗」は清代嘉慶時期(1796年から1820年)に作られた、中国の陶磁器で、粉彩技法で装飾されています。この碗は景徳鎮という地域で焼かれた景徳鎮窯の製品であり、色鮮やかな釉薬を用いた装飾が特徴です。
「粉彩」は、釉薬の上に乗せられた彩色を指し、この技法によって華やかで豊かな色彩が作品に加えられます。この碗に描かれた「皮球花紋」は、球状の花の模様で、色彩豊かな植物のイメージが精巧に表現されています。
この碗は典型的な清代の景徳鎮窯の製品であり、嘉慶時期の特有の様式や装飾が見て取れます。優れた技術と芸術性を持ち合わせた作品であり、清代の陶磁器工芸の高い水準を示しています。また、嘉慶時期の印や時代特有のデザインが入ったことから、その時代の作品であることを特定するのに役立ちます。
この碗の鮮やかな色彩の入ったメダリオンの一部は花から派生しており、他のものは仏教美術で獅子の足元に見られる玉から取られています。後者は仏教の図像学とともに中国にもたらされた願いの宝玉(サンスクリット語:シンタマニ)から発展したものかもしれません。後に龍と結びつけられ、炎のような真珠となり、瑞祥(ずいしょう)なモチーフとして広く使われました。
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。