【テトラポッドボウル Tetrapod Bowl】メキシコ‐メソアメリカ‐グアテマラ‐マヤ文化
「テトラポッドボウル」は、メソアメリカのグアテマラでマヤ文化によって作られた陶器です。紀元1世紀から4世紀にかけての作品で、マヤ文化の特徴的な作品の一つです。このボウルは、四つの突起(テトラポッドと呼ばれるもの)が器の底部に設けられており、それによって器が安定して地面に置かれるようになっています。
テトラポッドボウルは、マヤ文化の芸術作品の中でも独特な形状を持っており、陶器を用いた独自のデザインが特徴です。この時期のマヤ文化は、陶器の制作や装飾技術において高い水準に達しており、このボウルも精巧な装飾や彫刻が施された可能性があります。その用途は文脈によって異なりますが、日常的な使用や儀式、宗教的な目的に関連していた可能性があります。
広口のボウルやプレートは、プレゼンテーションや料理の器として使用されていたと考えられています。このように四つの丸い足が付いたものは、西暦初期のメキシコやグアテマラのマヤ低地地域で見られ、特に目を引く明るいオレンジ赤色の付着剤で仕上げられた派手なタイプも含まれます。
この容器の表面は一様で滑らかな色合いで、形状は清潔でバランスが取れています。この種の容器は、陶工の芸術と技術の高い熟達を示すものであり、製造当時には貴重なオブジェクトとして価値がありました。同じオレンジ赤色の表面仕上げが施された他の特殊な形状やサイズの陶器も存在しました。おそらく同じ色調の陶器のセットは一緒に特別な意味を持っていたのかもしれません。この例では、足の下部には濃い灰色の焼き色があり、容器の滑らかなオレンジ赤色との色の変化が見られます。
画像出所:メトロポリタン美術館
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