

ビルマ最後の王朝コンバウン朝の仏像様式のひとつ、アヴァ様式の仏像です。結跏趺坐、触地印はパガン時代から好まれる定型ですが、アヴァ様式の仏像の特徴は四指の長さを揃え、頭上のラッサミーが蓮蕾形から水瓶状に変化し巨大化する点です。
ミャンマーのコンバウン朝(18世紀)に作られた青銅の仏陀坐像は、ミャンマーの仏教美術の重要な作品です。コンバウン朝はミャンマーの王朝であり、仏教の保護と芸術の繁栄が盛んに行われた時期です。
これらの青銅の仏陀坐像は、仏陀が蓮華座に座っている姿勢で表現されています。仏陀は通常、右手を地に触れる「地に涵養する」(Bhumisparsha Mudra)と呼ばれるポーズをとり、左手は膝の上に置かれます。坐像は均整のとれた体格や穏やかな表情で描かれ、仏陀の智慧と慈悲を象徴しています。
これらの青銅の仏陀坐像は、鋳造技術の高さと芸術的なデザインが特徴です。坐像の表面は滑らかで繊細な彫刻や装飾が施されており、身体のラインや衣装のドレープ、装飾品の細部まで丁寧に表現されています。青銅の素材が美しいパトイナー(緑青)の色合いを持ち、時が経つにつれて変化していくことも特徴として挙げられます。
コンバウン朝の青銅の仏陀坐像は、仏教の信仰と芸術の繁栄を反映しています。これらの作品は、仏教寺院や仏堂で崇拝され、信仰の対象として重要視されていました。また、コンバウン朝はビルマ(ミャンマー)の仏教文化の栄華の時代であり、多くの美しい仏陀坐像が制作されました。
これらの青銅の仏陀坐像は、ミャンマーの仏教美術の一環として高く評価されています。これらの作品は、宗教的な信仰の対象として尊ばれるだけでなく、芸術的な価値も高く評価されています。ミャンマーの文化遺産として保護され、博物館や寺院などで展示されています。これらの坐像を通じて、コンバウン朝時代のミャンマーの歴史と仏教の芸術的な繁栄を垣間見ることができます。



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