常設展「如来坐像」-東洋館-東京国立博物館-2020年11月29日撮影

「如来坐像」-東洋館-東京国立博物館-2020年11月29日撮影

常設展「如来坐像」-東洋館-東京国立博物館-2020年11月29日撮影Seated Buddha
銅迼鍍金 Gilt bronze
五胡十六国時代・4世紀
中国 では女单独の礼拝像としてブッダ像は、
この時代頃から盛んに制作されたようです。ガンダーラ風の容貌で、
衣も両肩をおおう通肩の形式を採用しています。ただしこのタイプの像はガンダーラでは珍しい禅定印を結ぶのが一般的です。

五胡十六国時代は、中国の歴史における重要な時期です。この時代は、西晋朝の崩壊後から南北朝時代の始まりまでの間、約150年にわたって続きました(304年から439年まで)。この時期は、中国における政治的な分裂と民族的な混乱が特徴でした。
「五胡」とは、五つの異なる遊牧民族の集団を指します。彼らは、中国北方に侵入し、中央政府の支配を受けない独立した政権を築きました。これらの遊牧民族は、匈奴、鮮卑、羯、氐、羌といった民族でした。
「十六国」とは、この時代に存在した16の政権を指します。これらの政権は、五胡族の指導者や彼らの子孫によって建てられました。最も有名な政権には、前秦、後秦、前燕、後燕、西晋、前涼、後涼、北凉、南凉、西凉、前趙、後趙、成漢、前蜀、後蜀、南燕などがあります。
五胡十六国時代は、中国の統一が崩壊し、政治的な混乱と戦乱が横行する時代でした。異民族の支配下にあった地域では、中国の伝統文化が影響を受けつつも、異民族の文化や制度が広まりました。
この時代の終わりには、北方の鮮卑族出身の拓跋部の首領である拓跋猗盧(たくばついろ)が後燕を建国し、中国北部を統一しました。これが南北朝時代の始まりであり、中国の統一はまだ遠くにありました。
五胡十六国時代は、中国史上の転換期として重要であり、異民族の文化と中国の伝統文化の融合が進んだ時代でもあります。

如来坐像は、仏教美術において最も一般的な仏像のポーズの一つです。この坐像は、仏陀(釈迦牟尼仏)が座っている様子を表現しています。如来坐像は、仏教寺院や仏堂、仏教信仰者の家庭などで広く見られます。
如来坐像の特徴的なポーズには、以下のような要素があります。

  1. 蓮華座(れんげざ):如来坐像は、蓮華の花で形成された座布団の上に座っています。蓮華は仏教の象徴的な意味を持ち、純潔や悟りの象徴とされています。
  2. 両足交叉:如来坐像では、仏陀の両足は交差しています。通常、右足を左足の上に乗せる「半跏思惟(はんかしひ)の坐法」と呼ばれる形態が用いられます。
  3. 手のジェスチャー:如来坐像では、両手のジェスチャーが異なる場合があります。一般的には、右手が地面に向けて下ろされ、指先が地に触れる「地触(じしょく)の印」と呼ばれるジェスチャーをとります。左手は膝上に置かれ、手のひらを上に向けています。これは「禅定(ぜんじょう)の印」と呼ばれる手のポーズです。
  4. 姿勢と表情:如来坐像は、仏陀が静かで穏やかな状態にあることを表現しています。仏陀はまっすぐな姿勢を保ち、穏やかな微笑みや、深い思索を示す表情を持っています。

如来坐像は、仏教の教えや仏陀の悟りの境地を表現するための象徴的な表現です。これらの坐像は、信仰の対象として崇拝されるだけでなく、美術的な価値も高く評価されています。また、仏教美術においては、地域や時代によって独自のスタイルや特徴が存在し、多様性が見られます。

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