1957年に陝西省西安市ある鮮於庭誨の墓から出土されました。ラクダの頭の高さは58.4cm、頭と尾の長さは43.4cmです。踊る人形の高さは25.1cmです

ラクダは直立し、成人男性5人を乗せていました。真ん中の一人が踊っていて、他の4人が座って遊んでいます。手に持っている楽器は残りのピパだけで、夏鼐さんの調査によると、一人はピパを弾き引き、一人は篳篥を吹き、もう二人はドラムを弾くはずで、いずれも胡音楽に属しています。ラクダの馬車の陶器の置物は、人間とラクダの比率を巧みに誇張しており、美しく鮮やかな形、明るくしっとりとした釉薬が唐三彩の最高レベルを表しています。

唐王朝には、中央アジアから多くのミュージシャン、歌手、ダンサーが長安市に滞在していました。

三彩釉陶駱駝載楽俑-唐時代-中国国家博物馆収蔵-撮影：ZhangYan

唐時代の三彩釉陶駱駝載楽俑（さんさいゆうとうらくだざいがくよう）は、中国の陶磁器の一種で、唐代（618年から907年）に作られた駱駝（らくだ）の載せ物として使用される陶製の人形彫刻です。これらの陶俑は、唐代の墓や宮廷の出土品として知られており、その美しさと芸術的な価値から広く評価されています。

三彩（さんさい）とは、陶器に施される三色（黄、緑、白）の釉薬の組み合わせで、唐代に発展した独特の技法です。これらの釉薬は、陶器の表面に施されると、窯で焼かれる過程で化学反応を起こし、美しい彩色や模様を生み出します。三彩釉陶は、明るい色彩と緻密な模様が特徴であり、唐代の陶磁器の中でも特に優れた作品とされています。

駱駝載楽俑は、通常、駱駝に乗った楽器を演奏する音楽家や舞踏家の姿を模した陶俑です。これらの陶俑は、鮮やかな衣装や装飾品、リアルな表情や動作など、詳細な彫刻技法によって特徴付けられています。陶俑は宮廷の宴会や儀式の装飾品として使用され、音楽や舞踏の楽しさや娯楽の重要性を象徴しています。

唐代の駱駝載楽俑は、陶磁器の芸術的な高揚期にあたり、当時の社会や文化における重要な要素を反映しています。これらの作品は、彫刻技術、釉薬の使い方、装飾の豊かさなど、その美しさと技術的な優れた点で称賛されています。また、墓や宮廷の出土品として発見されることが多く、当時の唐代の生活や信仰の一端を知る手がかりとしても重要な役割を果たしています。

現代では、唐代の陶磁器としての三彩釉陶駱駝載楽俑は、美術館や博物館で展示され、収集家や芸術愛好家によって高く評価されています。