【唐草図鐔 Sword Guard (Tsuba)】鷲田光中作

【唐草図鐔】

「唐草図鐔」(Tsuba)は、日本の刀剣具の一部である「鐔」(つば)と呼ばれる部品の一種です。鐔は日本刀の柄と刀身の接続部分に装着される、装飾的かつ実用的な役割を持つ部品で、手の保護やバランスの調整に使われました。また、鐔は日本刀の美術工芸品としても高く評価されており、多くの美しい作品が存在します。

「唐草図鐔」とは、「唐草」という特定の文様が描かれた鐔を指すことが多いです。唐草(からくさ)は、蔓や葉の模様を織り交ぜた幾何学的な装飾文様で、日本の美術や工芸品に広く使用されてきました。この文様は中国から伝わり、日本独自のアレンジや発展を遂げながら、さまざまな作品に取り入れられてきました。

この特定の鐔が「鷲田光中」という名前の作家によって製作されたことを示しています。彼は鐔の職人として知られており、日本刀の刀身や柄と同様に、鐔も芸術的な価値が高い作品として評価されています。製作者の名前や作風によって、鐔の価値や歴史的な背景が異なる場合があります。

この鐔が鉄、銀、銅などの異なる金属を使用して制作されたことを意味しています。多くの鐔は異なる種類の金属を組み合わせて作られ、金属の異なる色や質感を活かして美しいデザインが施されています。

唐草図鐔やその他の日本刀の部品や装飾品は、日本の歴史や文化、美術工芸の重要な一環として評価されており、コレクターや美術愛好家にとって価値のある作品とされています。これらの作品は、日本の伝統的な工芸技術と美意識を反映しており、多くの人々に魅了されています。

鷲田派は、日本の北部、現在の山形県にあたる地域の武士の息子である光時(1743年-1803年)によって創設されました。彼は江戸(東京)に移り、刀装具の製作家としての道を歩みました。この剣の鍔(つば)を製作した光中(1830年-1889年)は、この派閥の最後の偉大な職人の一人でした。彼は古典的な刀装具デザインの復興に焦点を当て、この作品のように、多くの16世紀の鍔に見られる、浮き鑞で描かれた蔓の模様など、装飾に取り組みました。

【唐草図鐔】

画像出所:Washida Mitsunaka (Japanese, born 1829) Sword Guard (Tsuba), 19th century Japanese, Edo period Iron, silver, copper; L. 3 1/4 in. (8.3 cm); W. 3 1/4 in. (8.3 cm); thickness 3/16 in. (.5 cm); Wt. 4.8 oz. (136.1 g) The Metropolitan Museum of Art, New York, H. O. Havemeyer Collection, Bequest of Mrs. H. O. Havemeyer, 1929 (29.100.1053) http://www.metmuseum.org/Collections/search-the-collections/23060

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