【當麻曼荼羅図  Taima Mandala】南北朝時代

【當麻曼荼羅図  Taima Mandala】南北朝時代

この「当麻曼荼羅図」は、南北朝時代に制作されたもので、絹に彩色と金箔が施された掛け軸です。この曼荼羅は、西方浄土を描いたものであり、阿弥陀如来が統べる楽園が描かれています。阿弥陀如来は中央に座し、その周りには菩薩や仏教の宇宙観に登場する様々な神々や存在が描かれています。この曼荼羅は、当麻寺の教義や信仰に基づいて制作され、信者たちが仏教の教えに従って救済を得るためのガイドとして使用されたものです。曼荼羅の彩色や金箔の装飾は、当時の高度な技術と芸術性を示しています。

この「当麻曼荼羅図」は、奈良時代に日本における仏教の影響や信仰の表現を示す重要な作品の一つとされています。

この「当麻曼荼羅」は、西方浄土を輝かしく描いたものであり、阿弥陀如来が統べる楽園で、阿弥陀如来の名を称えるすべての存在を歓迎します。阿弥陀如来は曼荼羅の中央に玉座に座り、菩薩・勢至と観音がその両脇におり、音楽家や踊り手、天界の存在、宝飾で飾られた楼閣などの群衆に囲まれています。下部の前景には、信者たちが生まれ変わる蓮の池が描かれています。この場面を囲むように、生きる者が救済を得る方法を教える「観無量寿経」からの小さな場面が描かれています。

この種の曼荼羅は、唐代の中国のイメージに基づいており、奈良時代(710年-794年)に日本に伝わった浄土宗の教義とともに伝えられました。最も早い日本版は、奈良の当麻寺で崇拝される主要な対象である8世紀の錦の四倍ほどの大きさのものでした。博物館の当麻曼荼羅はかつて、京都の西部にある真善講寺で崇拝されていました。

【當麻曼荼羅図  Taima Mandala】南北朝時代

画像出所:Taima Mandala, 14th century Japan, Nanbokucho period (1336–92) Hanging scroll; color and gold on silk; Image: 52 1/2 x 48 in. (133.4 x 121.9 cm) The Metropolitan Museum of Art, New York, Fletcher Fund, 1927 (27.176.2) http://www.metmuseum.org/Collections/search-the-collections/44983

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