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【十牛頌図巻 Ten Verses on Oxherding】鎌倉時代
- 2023/8/29
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「十牛頌図巻」は、日本の鎌倉時代に描かれた絵巻物であり、以下にその内容を簡単に説明します。
「十牛頌図巻」は、禅宗の教えを表現した絵巻物で、特に「十牛頌」と呼ばれる詩を図で描いたものです。この詩は、牛を通じて人間の修行の段階を表現したものであり、禅の教えや悟りの過程を示しています。
鎌倉時代は、1185年から1333年までの日本の歴史的時期を指し、鎌倉幕府が成立して武士の支配が確立された時期です。この時代には、禅宗も日本に導入され、禅の教えや修行法が広まっていきました。
「十牛頌図巻」は、その名の通り、十の牛の図を用いて、人間の修行の過程や悟りへの道を描いています。絵巻物の中で、牛が捕まえられ、乗り越えられ、最終的に牛との分離が表現されています。これは、人間の心の浄化と悟りの境地を示すものです。
この絵巻物は、禅の教えを視覚的に表現し、修行者が悟りを得る過程を理解するのに役立つものとされています。日本の美術文化と禅の教義が結びついた鎌倉時代の特徴的な作品であり、その時代の思想や宗教文化を理解する上で重要な資料となっています。
禅宗では、牧童が失った牛を捜すことが、この仏教の宗派の初期の歴史から、修行者の悟りの追求のたとえとして使われてきました。11世紀、宋代の禅師である果庵師遠(活動年:1150年頃)は、このたとえを十の詩(ガーター)にまとめ、その手巻物を記録し図解化しました。このたとえは、牧童が牛を失い、その足跡を辿って動物を取り戻すところから始まり、その次から最後の詩にかけて、この世界を超越します。最後の段階では、仏教の悟りを得たことを象徴し、牧童は仏の未来の菩提僊那の化身である布袋尊(日本名:布袋)と一体化します。この手巻物は、1278年の銘文によって日付が記されており、この物語の最も初期の知られている日本の図解された写本であり、色の付いた図版を持つ唯一の現存するバージョンです。
画像出所:The Ten Ox-Herding Songs, 1278 Japan, Kamakura period (1185–1333) Handscroll; ink and color on paper; Image: 1 ft. 1/4 in. x 20 ft. 6 in. (31.1 x 624.8 cm) The Metropolitan Museum of Art, New York, Mary Griggs Burke Collection, Gift of the Mary and Jackson Burke Foundation, 2015 (2015.300.10) http://www.metmuseum.org/Collections/search-the-collections/53660
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