「東海道五十三次之内 品川 諸侯出立」は、歌川広重による浮世絵シリーズ「東海道五十三次」の一つです。
この作品は、江戸時代の東海道沿いにあった品川宿を描いたもので、具体的には「諸侯出立」という場面が描かれています。品川は現在の東京都品川区に位置し、江戸時代には東海道の宿場町として栄え、また江戸城に通じる重要な道筋でもありました。この浮世絵では、諸侯（大名や公家などの貴族）が出立する様子が描かれており、彼らの随行者や馬車などが描かれています。
広重の浮世絵は木版画の技法で制作され、色彩豊かで細部にわたる描写が特徴です。この作品でも、品川の町並みや街道沿いの風景、そして出立する諸侯の服装や装飾がリアルに描かれています。広重は日本の風景を愛し、その美しさや日常の一場面を緻密に描き出すことで、後世にその価値を伝える役割を果たしました。
作品の寸法は約23.5 x 36.2 cmであり、中規模の木版画としては緻密な描写が特筆されます。広重の「東海道五十三次」シリーズは、日本の文化遺産としての価値が高く、歴史的・美術的な研究においても重要な資料とされています。
画像出所：メトロポリタン美術館
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