【龜鈕銀印　Seal with Knob in the Shape of a Turtle】中国-東漢時代

「龜鈕銀印」は、中国の東漢時代（25年から220年）の頃に作られた銀製の印章です。

この印章は、中国の文化に属し、東漢時代の印章の特徴を示しています。銀は当時珍重された素材であり、高貴な品物や重要な文書に使用されることがありました。この印章は、その高貴さや重要性を象徴しています。

印章の寸法は、高さが約1/4インチ（約0.7センチメートル）、幅が1インチ（約2.5センチメートル）、奥行きが1インチ（約2.5センチメートル）です。小さなサイズのため、持ち運びや収納に便利であり、重要な文書や書類に使用される印章として適しています。

印章のデザインは、「龜鈕」と呼ばれる亀の形をしたノブを特徴としています。亀は古代中国の象徴的な動物であり、長寿や幸運の象徴として重要な役割を果たしていました。また、印章の形状や装飾は、東漢時代の美的な傾向を反映しています。

「龜鈕銀印」は、その高貴な材料と美しいデザインによって、古代中国の印章の重要な例として注目される作品です。

ここで見られる「篆書」と呼ばれる文字は、秦（紀元前221年-紀元前206年）および漢（紀元前206年-紀元220年）の時代に標準化された古風な書体です。この書体は、均一な幅の直線と四角い形式に適した角ばった曲線で特徴付けられています。

銘文は次のようになっています：

「天南将軍之印」

この銘文は、「天南将軍」の印章を示しています。