「盤」は、15世紀後半から16世紀初頭にセビリアで制作された作品です。この作品はスペインの文化に属し、スペイン特有の技法である「cuerda seca（乾いた線）」技法を用いて、錫釉が施された土器で制作されています。寸法は直径が23.5センチメートル、厚さが3.7センチメートルです。全体的に直径が大きく、深さがあるプレートであり、使用時に料理や食べ物を盛り付けるのに適しています。
この盤は、乾いた線技法を用いて装飾されており、複雑なデザインや模様が施されています。スペインのセビリア地域で作られたことから、その地域独特の装飾やスタイルが見られる可能性があります。
このプレートは、15世紀後半から16世紀初頭のスペインでの食事文化や食器の使用方法を垣間見ることができる貴重な作品です。また、乾いた線技法による装飾は、スペインの陶器工芸の重要な特徴であり、その技法の熟練度を示しています。
15世紀末から16世紀初頭にセビリアで活動していた陶芸家たちは、スペインで数世紀前に一般的だった「cuerda seca（乾いた線）」という手間のかかる工程を復活させました。この技法では、マンガンと油の混合物を用いて、デザインのアウトラインを粘土に描きます。描かれた線が乾くと、異なる色の釉薬を分ける抵抗バリアとなります。cuerda seca技法で作られたオブジェクトは、アフリカ、北ヨーロッパ、アメリカなどへの高価な輸出品として頻繁に出荷されました。
画像出所：メトロポリタン美術館
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