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【黑漆嵌螺鈿梅鵲紋八方盤 Dish with Flowering Plum and Birds】中国‐元朝
- 2024/2/27
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「黑漆嵌螺鈿梅鵲紋八方盤」は、元朝(1271年-1368年)の中国で制作された作品です。14世紀に作られたものであり、中国の文化を象徴する美しい工芸品の一つです。この作品は、黒漆(黒い漆塗り)の表面に螺鈿(らでん)と呼ばれる貝殻を埋め込んで装飾されています。螺鈿は、貝殻を細かく削って模様やデザインを作り出し、それを漆の表面に埋め込んで美しい模様を生み出す技法です。ここでは、梅の花と鵲(カササギ)の模様が八方(八つの面)の盤に描かれています。
作品の寸法は直径約29.5センチメートルで、厚さは約0.3センチメートルです。この盤は非常に薄く、精巧な仕事が施されています。黒漆の上に螺鈿を埋め込む技術は、中国の工芸の中でも特に高度で評価されるものです。
梅の花は中国の文化では品格や純潔を象徴し、鵲は幸福や喜びをもたらすとされています。八方盤は一般的には福をもたらすと信じられており、結婚式や祝いの場で使われることがあります。この作品は、元朝時代の技術と美意識を見事に表現したものであり、中国の工芸の優れた例として称賛されています。
南宋時代(1279年-1368年)の絵画や詩における人気のあるテーマは、花梅と鳥(おそらくカササギ)でした。梅は冬が終わると最初に咲く花の1つであり、春の前触れとして理解されていました。この梅の描写は、つぼみから満開までのさまざまな段階を示しており、この繊細な花の生涯を詳細に説明し、画家宋伯仁による影響力のある『梅花西林譜』から派生しています。これは13世紀半ばに書かれ、この花の異なる段階を説明し、イラストを提供しています。
画像出所:メトロポリタン美術館
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