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【テラコッタ製アリバロス(油瓶) Terracotta aryballos (oil flask)】古代ギリシャ‐アッティカ文化‐ニアルコス
この「テラコッタ製アリバロス(油瓶)」は、紀元前570年ごろの古代ギリシャ、アッティカ文化の時代で制作されました。このアリバロスは、ギリシャの陶芸家であるニアルコスによって製作され、その名前が陶器製作者として署名されています。
この作品は、黒絵技法で装飾されており、古代ギリシャの芸術で一般的な技法です。黒絵技法では、陶器の表面に黒い背景に対して赤や白の絵付けが施され、モチーフや図像が際立つようになっています。
アリバロスは、古代ギリシャの日常生活において、油や香料などの液体を保管するために使用された小さな容器でした。この作品の寸法は、高さが約7.8センチメートルです。
ニアルコスによって作られたこのアリバロスは、古代アッティカの工芸技術の高いレベルを示しています。彼の署名は、彼の名声と芸術的なスキルを示すものであり、当時の芸術作品における個々の陶芸家の重要性を伝えています。
口周りにはピグミーがクレインと戦っている様子が描かれています。取っ手の主な表面には、3体のサテュロスが描かれています。端にはヘルメスとペルセウスが、そして上部には2体のトリトンが描かれています。
陶器製作者であり画家でもあるニアルコスは、紀元前570年頃に活躍した偉大な芸術家の一人でした。彼の息子であるトレーソンは、次の世代の主要なリトルマスターカップの製作者でした。彼らはともに識字能力があり、自分たちの壺に署名を施していました。このアリバロスは、その精密さと力強さのために例外的です。
画像出所:メトロポリタン美術館
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