新石器時代の良渚文化(Liangzhu Culture)は、中国の浙江省に位置する良渚遺跡(Liangzhu Site)で発見された文化で、紀元前3300年から紀元前2300年ごろに栄えたとされています。この文化は、その高度な青銅器技術や特徴的な玉璧(ぎょくへき、congとbiとも呼ばれる)などの美術工芸品で知られています。
「玉璧」とは、特定の形状を持つ装飾品で、良渚文化の特徴的なアーティファクトの一つです。玉璧は通常、中央が空洞で四角形や円形の横断面を持ち、中空部には模様や彫刻が施されています。これらの玉璧は、璧(bi)と呼ばれる円形のものと、琮(cong)と呼ばれる角形のものとして分類されます。これらは非常に美しく繊細な彫刻や装飾が施されており、良渚文化の高度な工芸技術を示すものとされています。
良渚文化の遺跡では、玉璧のほかにも、青銅器、陶磁器、翡翠製品、貝製品など、さまざまな美術工芸品が発見されています。これらの遺物は、文化の発展や交流、宗教的な儀式などの側面を示す重要な証拠となっています。良渚文化は中国古代文明の中でも特に重要なものの一つであり、その遺産は中国の歴史と考古学研究において大きな影響を与えています。
良渚遺跡は2000年にUNESCOの世界遺産に登録され、中国の新石器時代の重要な遺跡として保護されています。
画像出所:メトロポリタン美術館
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