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【王羲之観鵝図巻 Wang Xizhi watching geese】中国‐元時代‐錢選
- 2023/11/9
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「王羲之観鵝図巻」は、元代の画家である錢選(Qian Xuan)による絵巻で、王羲之(Wang Xizhi)が鵝を観察する様子を描いています。
王羲之は東晋時代の著名な書家で、その書法は中国の美術史上で非常に重要な位置を占めています。錢選は彼の作品を賞賛し、その風采を描くことによって王羲之に敬意を表しています。
絵巻は、王羲之が鵝をじっと観察する情景を描写しており、細かな筆致で表現された鵝の姿や動きが鮮やかに描かれています。また、風景や背景も緻密に描かれ、王羲之が鵝を観察している環境が詳細に表現されています。
この作品は、元代の絵画の特徴である華麗で豪華な色使いと、王羲之への深い敬意が見事に融合されています。『王羲之観鵝図巻』は、王羲之への称賛と共に、元代の絵画芸術の優れた例とされています。
1276年、南宋の都である杭州が陥落した後、画家錢選は「遺民」として暮らすことを選びました。この手巻は、彼の故意に原始的な「青緑」のスタイルで描かれ、伝説的な名声を持つ書法の巨匠であり、道教の錬丹術の実践者である王羲之(303–361)の物語を描いています。彼は雁の優雅な首の動きなど、自然の形からインスピレーションを得たと言われています。画家は、古代の夢幻的な情景を創り出すことで、宋王朝の没落後に感じた断絶感を主張する手段として、絵画空間の現実的な解釈を妨げました。
画像出所:メトロポリタン美術館
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