画鷹-唐時代・杜甫-杜詩書法木刻廊-浣花溪公園-成都杜甫草堂博物館-書：劉孟伉

素練風霜起，蒼鷹畫作殊。
㧐身思狡兔，側目似愁胡。
絳鏇光堪擿，軒楹勢可呼。
何當擊凡鳥，毛血灑平蕪。

この詩は、唐代の詩人である杜甫（とほ）によって書かれた「画鷹」という詩です。詩人は鷹の描写を通じて鷹の優れた能力と獰猛さを称えています。

詩の冒頭では、鷹が風と霜を素早く払い、その動きが際立っている様子が描かれます。鷹の体は風や寒さによって鍛えられ、風霜に磨かれた存在として描写されています。

次に、詩人は鷹の姿勢と表情に注目します。鷹は獲物である狡猾なウサギを狙って身を凝らし、横目で胡（北方の異民族）を憂いそうな表情を浮かべています。鷹の姿勢は堂々としており、その目は敵意を感じさせます。

さらに、鷹の絳（こう）色の羽根が光り輝き、鷹の羽ばたきは軒楹（けんえい）を呼び寄せるほどの迫力を持っています。詩人は鷹の力強さと優雅さを称え、その存在感を表現しています。

最後に、詩人は普通の鳥ではなく、鷹を打ち落とし、その毛と血を広がる荒野にまき散らすことを考えています。この表現は、鷹の力強さと獰猛さをさらに強調しています。詩人は鷹の優れた能力とその獲物への執着を描きながら、自然界の厳しさと生存の競争を表現しています。

「画鷹」は、杜甫が自然の中での強さと生命力を讃えると同時に、人間の内に秘めた野生の本能や闘争心についても考えさせる詩です。鷹の描写を通じて、杜甫は人間の存在と自然の一体性を示唆しています。