展覧名称：【列備五都-秦漢時代の中国都市】
会期：2021年2月9日～2021年5月19日
会場：成都博物館-一階階特別展覧ホール
住所：四川省成都市青羊区小河街１号（天府広場西側）
入場：無料
主催：成都博物館
共催：徐州博物館、西安博物院、茂陵博物館、河南博物院、洛阳博物館、焦作市博物館、南阳市博物館、山東博物館、淄博市博物館、斎文化博物館、河北博物院、邯鄲市博物館、四川省文物考古研究院、成都市文物考古研究院

後漢時代の漆木案（しっぼくあん）は、中国の古代の美術工芸品で、漆で装飾された木製の箱や容器を指します。後漢時代は紀元後25年から220年までの期間を指し、中国の歴史の中でも重要な時代です。

漆木案は、木材をくり抜いて箱や容器の形を作り、その表面に漆を塗り重ねて装飾を施したものです。漆は中国古代の伝統的な工芸品であり、耐久性があり美しい光沢を持つため、漆木案は高い技術と芸術的な表現が求められる作品となりました。

漆木案は、一般的には四角形や長方形の形状を持ち、蓋が付いていることが多いです。漆木案の表面には、彫刻や彩色、螺鈿（らでん）などの装飾技法が用いられ、花卉、鳥獣、人物、風景などの様々な図案が描かれています。また、漆木案には宝石や貴金属を使った装飾品も施されることがあります。

漆木案は、貴族や王侯の宮殿や寺院などで使用され、宝物や貴重品を収納するための容器として使われました。これらの漆木案は、高貴な人々の地位や富裕さを象徴するものとされ、贈り物や儀式の際にも重要な役割を果たしました。

後漢時代の漆木案は、中国古代の工芸技術や美的センスを示す優れた作品として高く評価されています。これらの漆木案は、彫刻や彩色技法、装飾文様などから、当時の芸術的な傾向や美意識、社会の富と繁栄を窺うことができます。

現在でも、後漢時代の漆木案は中国の美術品市場で高い評価を受けており、美術愛好家や収集家の間で人気があります。その精巧な技術と美しい装飾は、後漢時代の工芸品の優れた例証として、古代中国文化の研究や鑑賞の対象となっています。