「シビュラ」という作品は、カミーユ・コロー(Camille Corot)によるものであり、彼がラファエロのハイ・ルネサンス様式を模倣しようとした中でも最も成功した作品の一つとされています。
この絵のポーズは、ラファエロの肖像画である「ビンド・アルトヴィーティの肖像」(National Gallery of Art, Washington)に密接に従っており、コローの時代にはこの肖像がラファエロの自画像であると信じられていました。しかし、この作品が完成するまでには段階的な過程がありました。X線写真によれば、以前の状態ではモデルがチェロを演奏している姿が描かれており、左手で楽器の首を持ち、わずかに持ち上げた右手で弓を持っています。しかし、コローはこれらのアクセサリーを何度か調整し、最終的には完全に消して、モデルの右手を膝に下げ、左手にはバラやピンクの花を持たせました。
画像出所:メトロポリタン美術館
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