- Home
- 07・江戸時代
- 【胴当ておよび脛当て Cuirass (Armor for the Torso and Hips) and Greaves (Lower Leg Defenses)】江戸時代
【胴当ておよび脛当て Cuirass (Armor for the Torso and Hips) and Greaves (Lower Leg Defenses)】江戸時代
この胴当ての豪華な装飾は、弓術をテーマにしています。胸当ての中央にある銀色の文字「弓」(弓)は、日本語で「bow」(弓)を意味します。その下には、金色の竜が絡まる金色の矢が描かれています。背面の板には、雨を制御し、したがって弓矢の使用に有利な条件を作り出すことができるとされる神話の生物である大きなシャチホコが、銀色と金色で描かれています。
この「胴当ておよび脛当て(Cuirass and Greaves)」は、2006年までプライベートコレクションに所蔵されていました。その後、イタリアのサルザーナにあるCzerny’s International Auction Houseで2006年5月27日に「Armi Antiche e Militaria」セールに出品されましたが、競売では売却されず、後にメトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art、MMA)に買い取られました。
この防具は、2014年11月11日から2015年12月6日まで開催された「Arms and Armor: Notable Acquisitions 2003–2014」展示で一般に公開されました。この展示は、美術館が2003年から2014年にかけて収集した武具と防具に焦点を当てたものでした。
また、この防具に関する情報は、Czerny’s International Auction Houseが出版した「Armi Antiche e Militaria」カタログにも掲載されており、カタログのページ175にはこの品物が「no. 856」として紹介されています。
江戸時代の「胴当ておよび脛当て(Cuirass and Greaves)」は、鉄、銀、金、銅合金、皮革、木材、繊維などの素材から作られた武道用の防具で、武士や戦士が身に着けて身体を保護するために使用されました。以下は、この防具についての詳細です:
- 胴当て(Cuirass): 胴体と腰を保護するための装具で、鉄や銅合金でできた大きな鉄板から成っています。この胴当ては、弓術をテーマにした豪華な装飾が施されており、中央には「弓」(日本語で「bow」を表す「弓」)という文字が銀色で描かれています。これは弓の象徴です。
- 脛当て(Greaves): 下半身、特に脚部を保護するための装備です。同様に鉄や銅合金で作られ、脚を守る役割を果たしました。
- 金と銀の装飾: 胴当てと脛当てには、金や銀の装飾が豪華に施されています。胸当てには金色の竜が絡みつく金色の矢が描かれており、これは弓矢の象徴として使われました。また、背面の板には金と銀で表現された神話の生物である「シャチホコ」が描かれています。シャチホコは雨を制御すると信じられ、弓矢の使用に適した気象をもたらすと考えられていました。
- その他の素材: この防具には他にも皮革や木材、繊維などが使用されており、快適さと機能性を向上させる役割を果たしています。
江戸時代の防具は、日本の武士階級の身体を保護するだけでなく、美術品としての価値も高く、装飾やテーマが豊かでありました。また、この防具は武道の実践と共に武士の身分や誇りを象徴するものでした。
画像出所:メトロポリタン美術館
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。