【浮彫断片「ヤクシニー」】パキスタン|クシャーン朝・2〜3世紀|片岩|加藤宏氏寄贈－常設展－東京国立博物館

仏塔などを飾ったレリーフの一部。頭から薄手の衣をまとい、後ろ姿で樹下に立つ女性を表わします。古来、インドで信仰された樹木の精霊ヤクシニーとみられ、後世は樹下美人図の原型となりました。生命力の象徴として官能的な姿で表現され、衣越しに伝わってくる艶めかしさが魅力です。

パキスタンのクシャーン朝（Kushan Empire）は、紀元2世紀から3世紀にかけて栄えた古代の王朝です。この王朝は主に現在のアフガニスタン、パキスタン、およびインドの一部を支配していました。

「浮彫断片「ヤクシニー」」は、クシャーン朝時代に作られた芸術作品の一つです。ヤクシニーは女性の精霊や自然の霊を表すヒンドゥー教や仏教の神話に登場する存在で、美しい女性の姿で描かれることが一般的です。

この「浮彫断片」は、片岩（かたいわ）という岩石から彫刻されたもので、おそらく建物や寺院の装飾として使用されていたと考えられています。このような芸術作品は、クシャーン朝の繁栄した文化と芸術的な成熟を示すものとして、現代の研究者や考古学者にとって重要な情報源となっています。

パキスタンは、多くの古代文明が栄えた歴史的な土地であり、クシャーン朝時代の遺跡や美術品は現在でもその過去の栄光を偲ぶために大切に保存・研究されています。ただし、具体的な浮彫断片「ヤクシニー」の詳細については、私の知識ベースでは詳細な情報を持っていない可能性があります。詳細な情報を知りたい場合は、専門の文化遺産や考古学の研究機関を参照することをおすすめします。