【槍兵の兜　Pikeman's Helmet】約1610年から1620年頃

約1610年から1620年頃に制作され、後に日本で改修された「槍兵の兜（Dutch or Flemish, later modified in Japan）」は、鋼、漆、金、真鍮などの素材からできています。この兜は、バシュフォード・ディーン（Bashford Dean）氏の個人コレクションに所属していましたが、1904年にニューヨークのメトロポリタン美術館が購入しました。

この兜は、元々ヨーロッパで作られたものであり、当初は槍兵（ピケマン）のためのものとして使用されていたと考えられています。しかし、日本において銃火器が導入された後、より効果的な防御を提供するために改修されました。改修には、日本式の眉当ての追加と内外の表面への漆の塗布が含まれています。

この兜は、2000年から2001年にかけてメトロポリタン美術館で開催された「European Helmets 1450–1650: Treasures from the Reserve Collection」という展示においても展示され、バシュフォード・ディーン（Bashford Dean）とその武器と鎧の部門の創設に関連した展示にも含まれています。

この兜は、17世紀初頭のヨーロッパの兜のスタイルと日本の文化が融合した貴重な武具の一つとして、美術館のコレクションの一部として保存されています。

16世紀に日本に銃火器が導入されたことにより、従来の日本の鎧よりも銃撃に対する効果的な防御を提供するヨーロッパの兜と胸当てが限られた範囲で導入されました。この精巧に作られたオランダの兜は、ポット（pot）と呼ばれる種類で、17世紀の中期から後期にかけて、日本で再利用されるために、日本式の眉当てが追加され、内外の表面に漆が塗られました。これは、1903年にメトロポリタン美術館で展示され、美術館が1904年に購入したバシュフォード・ディーンの個人コレクションの一部として展示されました。