この具足(Gusoku)および肩当て(sode)は、江戸時代の18世紀に制作された日本の防具で、鉄、漆、絹、鎮銅から成っています。これらの品物は、武道家や武士が身に着けるためのもので、1904年までバッシュフォード・ディーン(Bashford Dean)氏が所有していました。その後、1906年にヘバー・R・ビショップ(Heber R. Bishop)氏の遺産セールでアメリカン・アート・ギャラリーズ(American Art Galleries)で売却され、2369番としてメトロポリタン美術館(MMA)に入りました。さらに、1914年にバッシュフォード・ディーン氏によってMMAへ寄贈されました。
この胴当て(cuirass)と肩当て(sode)は、伝統的な細長い鉄板(lamellae)ではなく、大きな鉄板から構成されており、これによりヨーロッパの影響が見られます。同時に、鉄板が銃弾から身を守る必要性に応じて導入されたことも示されています。
“Gusoku”(具足)は、日本の武士や武道家が身に着けるための伝統的な武道用の防具や装備を指す言葉です。これらの装備は、戦国時代から江戸時代にかけての日本の武士階級が身に着け、戦闘や武道の練習に使用しました。以下は、ガスクの主要な要素についての詳細です。
- 兜(Kabuto): 武士の頭を保護するための兜です。兜は厚い鉄や銅で作られ、頭部を守るために設計され、時には装飾的な要素も含まれていました。兜には鬼の角(Kuwagata)、顔を覆う面(Mempo)、頭頂部を覆う笠(Shikoro)など、様々な部分から構成されていました。
- 胸当て(Do): 武士の胴体を保護するための装備です。これは曲げられた鉄板で作られ、胴体を覆い、腰の周りに結びつけられました。
- 肩当て(Sode): 肩と上腕部を守るための装備で、Doと連動して着用されました。
- 腕当て(Kote): 腕を保護するための装備で、武士の腕を守り、同時に自由な動きを可能にしました。
- 手袋(Tekko): 手を保護するための小さな鉄の手袋で、武士の手を防具から外れた部分から守りました。
- 脚当て(Suneate): 下半身を保護するための装備で、膝から足首までの部分を覆い、脚部を守りました。
- 草鞋(Waraji): 草鞋は足を保護するための靴で、武士が甲冑の下に履いていました。
- 鎖帷子(Kusari Katabira): これは柔軟性のある鎖状の鎖帷子で、武士の体を保護するために着用されました。
武士の甲冑は、その時代や地域によって異なるバリエーションが存在しました。また、特定の目的やスタイルに合わせてカスタマイズされたり、豪華に飾られたりすることもありました。甲冑は武士の身体を守るだけでなく、その身分や地位を示す象徴的な要素でもありました。現代では、ガスクは歴史的なアーティファクトや美術品として高く評価されており、博物館やコレクターのコレクションで見ることができます。
画像出所:メトロポリタン美術館
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