江戸時代に作られた「兜(星兜)顔、喉当てセット」は、17世紀末から18世紀初頭に日本で製作された武具です。このセットは、武士が頭部、顔面、喉を保護するために使用する兜、面(顔面保護用の仮面)、喉当てから成り立っています。これらの装具は鉄製で、漆塗り、鎏金の銅、革、絹などが使われています。
兜(星兜)は、その名前が示すように、特徴的な星座を連想させる形状の頭部防具であり、武士が頭部を守るために使用しました。面は顔面を保護し、同時に武士のアイデンティティを隠す役割を果たしました。喉当ては、喉を守るための重要な武具で、攻撃からの保護を提供しました。
この武具セットは、武士の身を守るだけでなく、その身分や地位を示す象徴でもありました。江戸時代において、武士は社会的な階級として非常に重要であり、彼らの身体を保護するための装備は非常に精巧に制作されました。
この武具セットは、マツモト・ツル(Matsumoto Tsuru)からキョウバシ、東京にある美術商に所持され、1917年にメトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)のキュレーターであるバッシュフォード・ディーン(Bashford Dean)によって購入されました。その後、1970年にフォートワース、テキサスのフォートワース美術センター(Fort Worth Art Center)で展示され、さらに1983年から1984年にかけてジャクソンビル、フロリダのジャクソンビル美術館(Jacksonville Art Museum)で「サムライのスクリーンと鎧」展示の一部として公開されました。
画像出所:メトロポリタン美術館
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