【仏陀立像】スリランカ-カロンナルク時代12〜13世紀-青銅－常設展－東京国立博物館

頭頂にラッサミーとよばれる火炎形の突起をつけ、右掌には四弁の花文が線刻されています。スリランカでは仏教が優勢であり、インドの伝統を受けついだ仏教美術が展開しました。広い肩、長い足、抽象的なモデリングは、南インドのスタイルを元につくり出されたものです。

スリランカのカロンナルク時代（12世紀から13世紀）に作られた青銅の仏陀立像は、スリランカの仏教美術の重要な作品です。これらの立像は、仏教寺院や仏堂で崇拝され、信仰の対象として大切にされていました。

カロンナルク時代の仏陀立像は、通常、仏陀が直立した姿勢で表現されています。仏陀は双手を前に組み、心を示す「禅定」（Dhyana Mudra）のポーズをとっています。立像は均整のとれた体格や穏やかな表情で描かれ、仏陀の智慧と慈悲を象徴しています。

これらの青銅の仏陀立像は、鋳造技術の高さと芸術的なデザインが特徴です。立像は細部まで丁寧に彫刻され、仏陀の身体のラインや表情、衣装のドレープなどが緻密に表現されています。青銅の素材が美しい色合いを持ち、磨き上げられた光沢が特徴として挙げられます。

カロンナルク時代の青銅の仏陀立像は、スリランカの仏教美術の一環として高く評価されています。これらの作品は、仏教の信仰とスリランカの歴史と文化の一端を反映しています。また、カロンナルク時代はスリランカの仏教文化が栄えた時代であり、多くの美しい仏陀立像が制作されました。

これらの青銅の仏陀立像は、スリランカの文化遺産として保護され、博物館や寺院などで展示されています。これらの立像は、宗教的な信仰の対象としてだけでなく、芸術的な価値も高く評価されています。それらを通じて、カロンナルク時代のスリランカの歴史と仏教の芸術的な繁栄を垣間見ることができます。

【仏陀立像】スリランカ-カロンナルク時代12〜13世紀-青銅－常設展－東京国立博物館－東洋館