【五代周文矩琉璃堂人物図巻　Scholars of the Liuli Hall】中国-南宋時代

「五代周文矩琉璃堂人物図巻」は、13世紀後半の中国南宋時代（1127年-1279年）に作られた作品で、作者は不明です。

この作品は、絹に墨と色彩で描かれた手巻きの絵巻です。画像部分の寸法は、約31.4 × 128.4センチメートルで、全体の寸法（装装置を含む）は、約38.4 × 836.9センチメートルです。

「琉璃堂人物図巻」は、主に人物を描いた絵巻であり、特に南宋時代の生活や文化をリアルに描写しています。作品は、墨と色彩を使って細部まで精巧に描かれており、当時の生活や服装、風景などを見ることができます。

この絵巻は、南宋時代の絵画の傑作の一つとして高く評価されています。その詳細な描写や美しい色使い、そして作者が表現した当時の社会的な情景が、多くの人々に感動を与えています。

「琉璃堂人物図巻」は、詩人王昌齢（活躍時期約713-741年）が江寧（現代の江蘇省南京市）の公邸で主催した有名な集まりを記念しています。同じ構図の、より早い時期のカットされたバージョンは「文学の集まり」と題され、韓滉（723-787年）に帰されます。ただし、衣装や人物の描かれ方から見ると、これらの作品は南唐（937-975年）の宮廷画家である周文矩に関連しており、周文矩は「顫筆」と呼ばれる風刺のある筆跡で衣服を描いていました。

メトロポリタン美術館の絵巻では、周の10世紀のスタイルが13世紀の画家によって変容しています。感情豊かに描かれた顔は、宋末期のスタイルであり、唐代（618-907年）の例よりも概略的ですが、明末期（16世紀から17世紀）のそれよりもより立体的に描かれています。衣服の描写において、周文矩の「顫筆」は巧みな演技に変わっています。優雅な線は遊び心と自信に満ちており、フックや曲線はしわやポケットを表し、贅沢なリアリズムを示しています。これは、宋代末期の南宋画院の優れた人物画家に匹敵するものです。