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【テラコッタのシチュラ(バケツ) Terracotta situla (bucket)】古代ギリシャ‐古典期後期
- 2024/3/1
- 03・ギリシア・ローマ美術
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この「テラコッタのシチュラ(バケツ)」は、リキュルゴス画家に帰属されるギリシャの陶芸家によって制作されたものとされています。制作時期は紀元前360年から340年頃であり、ギリシャ、南イタリア、アプリア地方の文化に属しています。このシチュラ(バケツ)は、テラコッタ製であり、レッドフィギュアの技法で装飾されています。
シチュラの高さは約27.1センチメートルで、古典期後期に典型的なスタイルを示しています。この時代のギリシャの陶器は、美しい赤絵技法で知られており、この作品もその技法が用いられています。
「テラコッタのシチュラ(バケツ)」の表面には、古代ギリシャの神話や日常生活のシーンが描かれています。その詳細な装飾には、神話の物語や日常の情景が描かれており、当時の南イタリアの文化や生活について洞察を得ることができます。
このシチュラは、ギリシャの美術品の中でも特に貴重な作品の一つであり、古代ギリシャの芸術と文化に関する研究や理解を深めるための重要な資料となっています。
この「テラコッタのシチュラ(バケツ)」は、酒神ディオニュソスがグリフィンに引かれた戦車で彼の信者たちの集まりに向かう情熱的な描写をしています。特に魅力的なのは、飾られたカリクス-クレーターに手を伸ばし、おそらく左手に持っている奉納皿に酒を注ぐ老いたサテュロスの姿です。裏面では、ディオニュソスがサテュロスとメナードの間に座っており、その周囲には子鹿、シスタ(円筒形の箱)、花輪などの象徴が描かれています。
画像出所:メトロポリタン美術館
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