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【テラコッタ片耳杯 Terracotta hemispherical cup】古代ギリシャ‐後期ミノア文明
- 2024/2/29
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「テラコッタ片耳杯」は、紀元前1525年から1450年頃の後期ミノア文明(Late Minoan IB)に属する美しい作品です。ミノア文明は、紀元前3000年から紀元前1100年ごろの間、現在のクレタ島で栄えた古代ギリシャの文明であり、その芸術や工芸品はその高度な技術と美しさで知られています。
このカップは、粘土を使用して手作りされ、精巧な装飾が施された「Fine painted ware(細密画の陶器)」の一例です。その形状は半球状で、高さ約7.2センチメートル、直径約12.1センチメートルです。非常に小さなサイズですが、その美しさと精緻さは驚くべきものです。
このカップの表面は、ミノア文明特有の独特の美術様式で装飾されています。細かい筆使いで施された模様や絵画は、植物のモチーフ、幾何学的なパターン、おそらくは神話や日常生活の場面など、さまざまな要素を取り入れています。色彩は、赤や黒、白などの自然な色調で構成され、緻密な細工が施されています。
このカップはおそらく日常的な食事や儀式に使用されたものであり、ミノア文明の人々の生活や信仰の一端を物語っています。その繊細な装飾は、ミノア文明の芸術家たちが持つ高度な技術と美意識を示しています。このような美術品は、古代ミノア文明の繁栄と文化的な重要性を伝える貴重な証拠であり、私たちにその時代の生活や信念について洞察を与えてくれます。
画像出所:メトロポリタン美術館
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