この「青銅鬲鼎」は、中国の商代（紀元前約1600年から前1046年頃）に作られた青銅製の鬲鼎（りっけい）であり、12世紀から11世紀頃の作とされています。鬲鼎は、中国古代の青銅器の中でも特に重要な形式の一つであり、料理や儀式での食物の調理や供物の焼成に使用されました。この鬲鼎は、取っ手を含めた高さが7 1/2インチ（19.1センチメートル）、口の部分の高さが6 1/4インチ（15.9センチメートル）、取っ手を含めた幅が5 3/4インチ（14.6センチメートル）のサイズです。
青銅鬲鼎の特徴的な形状には、底部に三本の足があり、その上に大きな鍋のような容器が配置されています。この鍋の上部には、取っ手が付いており、容易に持ち上げることができました。
この鬲鼎は、古代中国の宗教的な儀式や社会的な集会で使用され、その装飾や形状は当時の文化的な価値観や象徴を反映しています。また、青銅器自体が、当時の中国社会における技術や工芸の高い水準を示すものであり、統治者やエリート階級の富と権力を象徴する重要なシンボルでした。
この鬲鼎は、古代中国の青銅器の美的・技術的な傑作として、その貴重な歴史的価値と芸術的価値が高く評価されています。
画像出所：メトロポリタン美術館
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