- Home
- 03・ギリシア・ローマ美術
- 【テラコッタ製ベルクレーター（混合ボウル） Terracotta bell-krater (mixing bowl)】古代‐ギリシャ‐遅期古典期
【テラコッタ製ベルクレーター（混合ボウル） Terracotta bell-krater (mixing bowl)】古代‐ギリシャ‐遅期古典期
- 2024/2/21
- 03・ギリシア・ローマ美術
- コメントを書く
この「テラコッタ製ベルクレーター（混合ボウル）」は、おそらくギリシャ南イタリア、カンパニア地方で制作されたもので、紀元前350年から325年頃の遅期古典期に属します。作家はニューヨークGR 1000のペインターとされています。このベルクレーターは、赤絵技法で装飾されており、ギリシャ文化の特徴である赤地に黒絵の技法が用いられています。ベルクレーターは、飲料や食品を混ぜるために使用される大型のボウルであり、通常は祭儀や宴会などの特別な場面で使用されました。作品の寸法は、高さが約40.3センチメートルです。
この作品の装飾には、神話や日常生活のシーン、または祭りや宴会の様子など、さまざまな要素が描かれています。赤絵技法は、古代ギリシャの芸術における高度な技術と精緻なデザインを示すものであり、この作品もその一例です。
ニューヨークGR 1000のペインターに帰属されるこの作品は、ギリシャ南イタリアの文化や芸術に関する貴重な情報源であり、当時の日常生活や宗教的な実践についての洞察を提供します。
表側には、オスク族の戦士二人と女性二人が描かれており、裏側には三人の若者が描かれています。
この作品は、近くにあるスキュフォス（91.1.444）と同様に、クマエ（Cumae）のカンパニア陶器絵画を代表するものです。人物の表現や彼らの衣服、属性はカラフルで、やや不器用な印象を与えます。
画像出所：メトロポリタン美術館
関連記事
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。