「鏨花鎏金銀剪」は、唐代(618年から907年)に中国で製作された剪定具で、銀製で部分的に金メッキが施されています。この作品は、7世紀から9世紀にかけての時期に位置しています。
剪定具は、主に紙や布などの素材を切るために使用される道具で、鏨花(さんか)や鎏金(りゅうきん)といった技法が用いられています。鏨花は、彫刻刀具(鏨)を使って細かな模様や文様を彫り込む技法であり、鎏金は部分的に金メッキを施す技法です。
「鏨花鎏金銀剪」の全長は約6 1/4インチ(約15.9センチメートル)で、手に持ちやすいサイズの剪定具です。銀製であるため軽量でありながら、金メッキが施されていることで美しさと贅沢さを兼ね備えています。
唐代は、芸術と工芸が隆盛を極めた時期であり、このような日用品にも高い技術と美意識が反映されています。また、金銀剪などの贅沢な工芸品は、当時の社会において高い地位を示す象徴ともなっていました。
画像出所:メトロポリタン美術館
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