【壽山石雕捧桃羅漢 Buddhist disciple, or luohan, holding a peach】中国‐清時代
清代（1644年から1911年）の17世紀に作られた「壽山石雕捧桃羅漢」は、中国の芸術作品の傑作の一つです。この作品は、肥大した柔らかな石膏（soapstone）から彫られた彫刻であり、桃を手に持つ羅漢（らかん）の像です。
この彫刻作品は、寿山石として知られる石膏を素材として使用しており、その石の柔らかさと緻密さを利用して精巧な彫刻が施されています。羅漢は仏教における聖者の一人であり、桃は不老長寿の象徴として重要な意味を持っています。この作品では、羅漢が手に持つ桃を通じて、永遠の若さや長寿の願いを表現しています。
「壽山石雕捧桃羅漢」は、その繊細な彫刻と優雅な姿勢、そして寿山石の柔らかな質感を活かした優れた作品として評価されています。清代の芸術作品の中でも特に高い技術と美意識を持って制作された彫刻の一つであり、中国の芸術文化における寿命と幸福を象徴する重要な作品の一つです。
羅漢（サンスクリット語：アルハト）はインドの文献に言及されていますが、仏教の弟子である彼らはインドの視覚芸術には表されていませんでした。歴史上の仏陀の弟子を基にして、この16体の羅漢は10世紀に中国で初めて描かれました。16世紀には、羅漢は世俗の絵画や装飾芸術で重要なモチーフとなり、彼らは洗練されたが放棄的な生活様式の模範として理解されました。
画像出所：メトロポリタン美術館
関連記事
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。