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【鎏金青銅彌勒佛像 Buddha Maitreya (Mile) Altarpiece】中国‐北魏正光五年
- 2023/11/1
- 05・魏晋南北朝時代
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「北魏正光五年鎏金青銅彌勒佛像」は、中国の北魏(Northern Wei)時代に制作された仏教彫刻で、特に彌勒仏(Maitreya)を描いたものです。以下はこの仏教彫刻に関する詳細な情報です。
- 北魏時代:
北魏時代は、中国の歴史の中で、386年から534年までの間に存在した王朝です。この時代は仏教の盛んな時期で、多くの仏教寺院や仏教美術品が制作されました。北魏時代は仏教が宮廷で広く支持された時期で、仏教美術が発展しました。 - 彌勒仏(Maitreya):
彌勒仏は、仏教の未来仏とされ、人々を救済し啓発する存在です。彼は通常、未来の時代に現れ、仏法を宣べ伝え、信仰者を導きます。この彫刻では、彌勒仏が立っており、信者たちに願い事を叶えることを約束し、安心させるジェスチャーをしています。 - 仏陀の背後にあるオープンワークの背板:
この仏陀像の背後にはオープンワークの背板があり、その周囲には炎や飛ぶ天の楽士が描かれています。これは仏陀の神性を象徴し、彼の霊的な存在を強調しています。 - 陪侍菩薩(Attendant Bodhisattvas):
彌勒仏の両側には、陪侍菩薩が立っています。これらの菩薩たちは彌勒仏を支え、信者たちを守護する役割を果たします。 - 奉納者と雷鳥の守護者:
彫刻の両側に2人ずつの奉納者が描かれており、彼らは世俗的な服装を着用し、奉納物を持っています。また、彫刻の正面の隅には雷鳥(thunderbolt bearers)と呼ばれる守護者が配置されています。 - 二匹の座る獅子:
主要なプラットフォームの下には、2匹の座る獅子が描かれており、これらは仏法や仏教の普遍的な真理を守るものとされます。 - 銘文:
彫刻の台座には、この彫刻を発注した人物の名前と、その人物が故人の息子や親戚たちのために仏の祝福を請うために制作した日付が記録されています。
「北魏正光五年鎏金青銅彌勒佛像」は、中国の仏教美術の優れた例であり、仏教の信仰と宗教的な実践の一部として重要な役割を果たしています。このような彫刻は、その時代の歴史や文化に関する貴重な情報を提供し、美術史家や考古学者によって研究されています。
画像出所:メトロポリタン美術館
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