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【羊飼いたちの礼拝 The Adoration of the Shepherds】ギリシャ‐スペイン・ルネサンスとバロック時代画家‐エル・グレコ(El Greco)
エル・グレコ(El Greco)の「羊飼いたちの礼拝」(The Adoration of the Shepherds)は、1605年から1610年にかけて制作された絵画です。この作品はキリスト教の聖書に登場する「羊飼いたちの礼拝」の場面を描いており、エル・グレコの晩年の宗教的な作品の一つとされています。
絵画では、キリストの誕生を祝うためにやってきた羊飼いたちが、新生児イエスを礼拝する様子が描かれています。この場面は聖書の福音書に登場し、キリストの誕生の奇跡を称える重要な瞬間です。エル・グレコはこの場面を、宗教的な感情と神秘性を強調するように描いており、特に羊飼いたちの信仰心と畏敬の念が表現されています。
絵画はエル・グレコ独自のスタイルである長身の人物像、鮮やかな色彩、劇的な照明効果などが特徴的です。また、背景には天使や他の聖人たちが描かれており、キリストの誕生に関連するさまざまな要素が組み合わさっています。
「羊飼いたちの礼拝」は、エル・グレコの宗教的なテーマへの情熱と芸術的な才能を示す素晴らしい作品とされ、彼の晩年の傑作の一つとして高く評価されています。この絵画は現在、スペインのトレドにあるエル・グレコ美術館(Museo del Greco)に所蔵されており、多くの観光客や芸術愛好家によって鑑賞されています。
エル・グレコの晩年の作品は、抽象的な傾向と、ほぼ舞踏のようで不穏な動きが特徴です。ここでは、羊飼いたちの仕草が、イエスの誕生に対する彼らの興奮と驚きを示しています。エル・グレコはしばしば重要な構図の複製やバリエーションを制作しましたが、この絵画は、非常に高品質で、アンティオキアの座 Patriarch of Antioch およびバレンシアの大司教であるフアン・デ・リベラ(Juan de Ribera)のために制作された絵画の特徴を繰り返しています。
画像出所:メトロポリタン美術館
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